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Marble Machine 2 (マーブルマシン2)


新作の“Marble Machine 2”です。

前回およそ1カ月前に「マーブルマシン」を公開してから、この作品の製作は考えていたのですが、今回の動力では“歯車”を利用したり、単純に作業内容が倍のシステムですから、相当時間が掛かってしましました。

製作期間は途中失敗もあり、約1カ月です。

ただ、仕事が忙しかったこともあるので、ほんとであれば掛かっても半月で終わっていたはずです。

過去の作品を考えてもここまでボリュームがある作品は初めてなので、今はなかなか充実した気持ちです。

今後の作品作りへの良い刺激になるモノに仕上がりました。

こちらは塗装前の状態

全然印象が違いますよね。人は視覚から8割の情報を得ていると言われますが、画像越しだとほぼ100パーセント見た目になりますよね。

これは面白そうだ。遊んでみたい!と思えるものは視覚的情報が命です。

仮に塗装なしで遊んで、どれだけ動力の仕組みが面白くても「また遊びたい!」と思える印象のモノではないとダメです。

今回の塗装前・塗装後はそうした良い例かもしれません。

今回は前回のマーブルマシンが一方向のみだったので、今回は「分岐」を利用してひとつの山から2方向ビー玉が分かれて転がっていくようになっています。

また、前回作品のイメージは森を駆け抜けていくイメージで装飾を施しましたが、

今回はコンセプトをとして、ビー玉が街を疾走している感じを出しました。

街をここまで大きくするつもりは最初は全くなかったのですが、追加していくたびに大きくなっていく街の様子をみて面白くなってしまい、ここまでスケールの大きいモノを製作した・・といった感じです。

基本的な土台などはホームセンターで購入しましたが、街などの装飾は今まで製作して余って出てきた端材を利用しています。

本当は木の木目が出て綺麗な感じのモノを製作しようと考えていましたが、小さなミスが出るたびにそうした作業の難しさに嫌気がさしていきました。*この辺りはまだまだなんです。。。。

そして、途中から「どうせやるなら徹底的に端材だらけにしてやる!!」と意気込み、

結果こうなりました。笑

端材も色々でOSB、シナベニヤ、集成合板、桜、パルサなど様々な端材を活用しています。

結局、木目をムシした着色をすればよほど強度を必要とするものでもない限りはなんでも良いという訳です。

こちらの持ち手を左右に回ることで、材を押し上げ、ビー玉が一つずつ登っていく仕組みです。

ちなみに背景は街の地下は根っこだらけ・・というイメージで描きました。

こちらが動力です。

奥に見える中央の歯車が持ち手に繋がっており、左右の歯車と連動して材をカムに合わせて押し上げます。

カムは円状の材に丸棒をで固定。

押し上がる材が所々細くなっているのは、下のカムを切り出すときに綺麗な円ではなかったので、微妙な引っ掛かりが出来てしまい、微調整しています。

こうした動力を駆使するものはひとつひとつのパーツの精度がモノを言うのだな、と勉強になりました。

街の中の様子です。

中央・左右からビー玉が分岐して流れてきます。

一番手前側にあるビー玉が押し上げる材に付いた柵は、他のビー玉が同時に入らないようにするための柵です。

見えにくいのですが、中央に小さく釘が出ています。これが左右への分岐をランダムにして1方向への集中することないようにしています。このクギの調整も微妙に大変で、クギが出過ぎると今回の傾斜角だとビー玉が止まってしまうので、浅く釘を打ち込んでいます。また、浅く打ち込み過ぎてもただ通り過ぎていくだけになってしまうので、その微調整が実はとても重要という訳です。

また、看板や木があることで街の雰囲気を出しています。

どんどんビー玉が登っていく様子は操作していてホント面白い!!

ただ、これがうまくいくから面白いのです。

ビー玉が上手く流れない、途中で止まる、飛んでいく、、、などなど動作確認時にバグを探します。

この作業が地味に大変で、ずっと動かしては修正しての繰り返しなわけです。

動力のあるモノは面白いモノが出来る分そこに行きつくまでの過程が大変です^^;

分岐です。

この辺りも詰まったりする箇所が幾つかあり、修正を繰り返しました。

また、分岐も一見簡単そうですが、左右のバランスが僅かにズレたり、設置がズレると一方向に傾きっぱなしになるので、それが本当に大変。

精度が命なんです。

ちなみに看板のスピードリミット12・5とは速度制限のコト。

ビー玉の転がる時速の計算はよくわからないので、とりあえず、ビー玉の小さいサイズの12・5mmが好きなので、12・5と表記しました。

これをいちいち指摘する人はいないでしょう。笑

後ろはこんな感じです。

街なんですが、あえて曲がった感じで切り出して固定しています。

そのおかげでなんとも言えない不思議な世界感を出すことが出来ました。

裏側は動力の棒が丸見え状態だったので、遊ぶ人へのメッセージを書きました。

日本語だとこういう作品は浮きやすいので、あえて英語表記。

ちなみに前回のマーブルマシンに比べると大きさがかなり違うことが分かります。

今回は間違いなくスケールアップにつながりました。

見た目も今回は華やかな色合いですから、なおさらマーブルマシン2が目を引きますね。

今回の動力は歯車を駆使した感じではないモノなので、次作は歯車をしっかり活用したモノを製作していこうと思います。

また、今は綺麗なモノづくりにこだわり過ぎず、端材もどんどん活用したモノづくりをしていくのも面白いような気がしてきました。

プロとしての意識でそうしたレベルに近付ける意識も大切ですが、あえて外すことが面白さに繋がるのなら、断然外す方を選んだほうが良いと思うんです。

もちろん、作品の内容にもよりますけどね。今回はそれが可能なモノでした。

今後もそういう姿勢を頭の片隅に入れておきたいと思います。

製作名・完成日を書きました。

これを見ていつか“ここから出発した・・”と思えるように。

これはあくまで自分のイメージですが、自分が構えたいアトリエで製作する予定のマーブルマシンは今回製作したモノの100倍です。

つまり、これは100分の1スケールということになります。

そう考えるとこれはまだまだということになりますね。

そんな風に考えてばかりいるので、いつになったら心から満足できるのか。

それも人生における楽しみの一つなのかもしれません。

さて、次作もマーブルマシン製作予定です。

お楽しみに!!

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